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化粧箱と聞くと、どのような箱を想像しますか?贈答品が入っているものなどを想像する方が多いかもしれませんが、実は化粧箱にもさまざまな種類があります。それぞれの特徴を知ることで、より商品が魅力的に見えるようになるかもしれません。今回は化粧箱がどのようなものか、種類や特徴をご紹介しますので、ぜひご一読ください。
化粧箱とは、商品を保護するために使用される紙製の箱を指します。一般的な化粧箱には、白板紙がよく使用されており、印刷などの装飾が施されことも多いのが特徴です。そのため、広義的な意味で「印刷などの装飾が施された箱」のことを「化粧箱」としている場合もあります。高級な化粧箱の場合は、特殊加工紙や表面加工された印刷紙が使われていることも多く、贈り物などの梱包に最適です。
①高級感があり販促効果が期待できる
化粧箱と一般的な段ボール箱を比較した場合、化粧箱は多彩な装飾を施すことが可能なため、高級感を演出できます。プレス加工やPP加工、箔押しなどの表面加工を施せば、見た目をより華やかに装飾できます。また、オフセット印刷の場合は、繊細な印刷にも対応できるため、販促効果が期待できるのも大きなメリットです。
②印刷の自由度が高い
化粧箱はオフセット印刷など繊細な印刷にも対応しているため、写真やイラストなどの再現性が高いのもメリットの一つです。また、特色インキをきれいに印刷しやすいため、企業のロゴやカラーなどを印刷するのにも適しています。
③オリジナリティがある
化粧箱には表面加工を施すことが可能ですが、その効果は、見た目を変えるだけでなく表面からの傷を防いでくれる効果もあります。
主な表面加工の種類は、以下の通りです。
OPニス
印刷面の色落ちを防止できる表面加工です。 |
UVコート摩擦に強くなる表面加工です。加工に時間がかからないため、コストが低いという特徴もあります。 |
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ツヤPP(超光沢)化粧箱に光沢感を出し、耐久性を高める表面加工です。汚れや湿気に強く、長期保存に向いています。 |
マットPP(マット)ツヤPPと同じ加工方法ですが、こちらは光を反射しない表面加工です。柔らかい雰囲気や落ち着いた雰囲気を演出したい場合に向いています。 |
同じ柄でも、表面加工の種類によって見た目の印象が大きく変わるため、印刷との組み合わせで多くのバリエーションを作り出すことができます。そのため化粧箱は、段ボール箱にはないオリジナリティを表現することが可能となるのです。
①大きいサイズは作るのが難しい
化粧箱はコートボールという板紙を使って作成されることが多く、このコートボールの一般規格品としての最大サイズはL判(800×1100)です。そのため、ロール紙から段ボールシートを作成する段ボールのように、大きな物に合わせて作ることが難しい場合があります。
②コストがかかる
化粧箱は先述したようなバリエーション豊かな加工を施すことができる分、加工工程数、加工予備が増えてしまいます。そのためどうしてもコストがかかりやすくなるので注意が必要です。コストを抑えたい場合は、目的や用途に合わせて化粧箱と段ボールを使い分けるのがよいでしょう。
厚い紙で作成された化粧箱です。加工食品やお菓子などの食料品や日用品などの梱包に使用されている箱のため、目にする機会が最も多い化粧箱と言えるでしょう。板紙はコストが安く、たたんでもかさばからないため、軽量物を梱包するのに適しています。ただし、破れやすく変形しやすいのがデメリットです。印刷にはオフセット印刷やグラビア印刷がよく用いられます。
美粧段ボールとは、片面段ボールに印刷した1枚の板紙を貼り合わせたものです。美粧性だけでなく、強度もあるためさまざまな場面で利用されています。ただし、素材が段ボールであるため、変則的な形状の加工は難しい場合があるので注意が必要です。
貼箱とは、厚紙に薄い印刷紙や和紙、ファンシーペーパーなどを貼った化粧箱のことです。和菓子の箱や、小型機械製品の箱などに利用されています。板版の箱に比べて変形しにくく、和紙などの特殊な材料を使用できるのがメリットです。デメリットとしては、たたむことができないため保管に面積が必要な点や、それに伴い輸送費が膨らんでしまう点などが挙げられます。
形状別の化粧箱の種類と特徴 | |
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キャラメル箱タイプ(サック箱) |
代表的な化粧箱の形状です。箱の上下に差し込みのフタがついています。コストパフォーマンスが高く、最も人気のあるタイプの化粧箱です。 サック箱と呼ばれるタイプですが、大手製菓メーカーのキャラメルの箱がこの形状をしていたため、キャラメル箱と呼ばれ、広く知られるようになりました。 |
身フタ箱タイプ(ギフト箱) | 身箱とフタが別々になっており、フタを上から身箱にかぶせるタイプの化粧箱です。ギフト箱とも呼ばれることもあります。 |
ワンタッチ箱タイプ | 底の一部が接着処理されており、箱を起こすと自動的に底が形成されるタイプの化粧箱です。底面の強度が強いため、作業効率の高さが特徴としてあげられます。 |
地獄底箱タイプ | フタは上差し込みの形状で、底面は組み立てるタイプの化粧箱です。キャラメル箱タイプに比べて底面の強度が高く、軽量の商品梱包に適しており、安定性にも優れています。 |
スリーブタイプ | 両端が開いて筒状になっているタイプの化粧箱です。筒状になった外箱にスライドさせて梱包します。 |
ピロータイプ | 封筒状の筒に曲線のフタの折り目があり、上下で閉じるタイプの化粧箱です。軽量の商品のラッピング用として人気があります。 |
上差込タイプ | 上からフタを差し込んで組み立てるタイプの化粧箱です。形状的にサイド面が重なるため、強度や安定性に優れています。 |
サイド差込タイプ | サイドからフタを差し込んで組み立てるタイプの化粧箱です。サイド面の重なる面積が上差し込タイプより大きいため、強度や安定性がより優れています。 |
みかん箱タイプ | 段ボール合紙でよく使用されており、重量物の梱包にも適しているタイプの化粧箱です。家電製品や青果物を出荷する際の箱として人気があります。 |
持ち手式タイプ | 紐が持ち手としてついている身フタ箱タイプの化粧箱です。底は地獄底の組み立てタイプになっており、上部は真ん中で差し込んで閉じます。 |
・青果物の梱包
ぶどうや桃、梨、柿、さくらんぼなどその他さまざまな青果物の梱包に化粧箱が利用されています。特に、お土産用や贈答用として身フタ箱タイプの化粧箱が利用されることが多く、身近な化粧箱の代表的な例です。
・お菓子・缶詰などのギフト箱
化粧箱はお中元やお歳暮、その他ギフト関係の梱包でも多く利用されている箱です。欠損や傷がつかないように保護したいときに用いられます。特に、缶詰や瓶など取扱注意の商品や、重くなりやすい商品の梱包の場合によく利用されています。
・飲料の梱包
お中元やお歳暮などのギフト関係で飲料を贈る際の梱包にはもちろん、百貨店などで購入した飲料にも化粧箱が使われている場合があります。特に、高級なお酒の梱包やビールのセットなどに化粧箱がよく利用されています。
化粧箱にはさまざまな種類があり、用途によって適している種類は変わります。それぞれのメリットとデメリットをしっかりと把握し、必要なコストを考えながら梱包に利用しましょう。また、化粧箱の特徴である表面加工を施す場合にも、追加のコストがかかってしまうため、注意が必要です。表面加工は、用途や贈る相手によって最適なものを選ぶようにしましょう。
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