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紙袋のオーダーメイド発注を予定している人の中には、どのような材質を選べばよいのか悩んでいる人もいるでしょう。紙袋の材質はいくつかの種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。したがって、自社の製品にあった紙袋を選ぶためには、材質についての理解が必要です。
そこで今回は、紙袋製作に使用される主な材質の特徴やメリット・デメリットについて解説します。業種別にオーダーメイドする際の例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
紙袋における主な材質は、「コート紙」と「未晒クラフト紙」の2種類です。どちらも製袋に適しており、さまざまな紙袋に使用されます。また、他にもいくつかの種類があるため、知っておきましょう。
コート紙・未晒クラフト紙以外の材質 |
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紙袋の材質は仕上がりに大きく関わるため、熟考したうえで決めることが大切です。
紙袋において、袋部分とあわせて重要な材料が「手提げ紐(ハンドル)」です。材質の選択次第で、見た目と持った際の感覚が変わります。手提げ紐に使用する材質は主に「ナイロン」と「綿」の2種類があり、それぞれの特徴は下記のとおりです。
〈ナイロン〉
化学繊維の代表格で、耐久性の高さと手ごろな価格が魅力となります。水をはじくため、雨に濡れても強度が落ちません。重たい荷物の持ち運びには、ナイロンが最適といえます。光沢のある見た目も特徴の一つです。
〈綿〉
身近な自然素材であり、柔らかな手触りが特徴となります。ナイロンより価格は上がるものの、落ち着いた風合いが大きな魅力です。吸水性があるため、濡れてしまうと使用感に影響を及ぼします。
ナイロンと綿はいずれも一長一短であり、コスト面だけではなく用途も意識して選ばなくてはなりません。
コート紙とは、印刷乗りをよくするために表面をコーティングした紙材質を指します。別名「塗工紙」とも呼ばれており、原紙には中質紙や上質紙を使用することが一般的です。コーティングには、白土などの白色顔料とでんぷんを混ぜた材料が使用されています。材質自体に光沢があり、ツルツルと滑らかな手触りが大きな特徴です。
コート紙は、商業用の印刷物などによく使用されます。
上記以外にも、年賀状印刷で使用する光沢のある用紙もコート紙です。コート紙には厚さの種類があり、表記は「g」および「kg」となります。数値が多くなるほど、厚みが増す傾向にあります。
ここでは、コート紙のメリットおよびデメリットを解説します。
【メリット】
コート紙はコーティング加工により、インクが紙に染み込むことがありません。そのため、デザインを忠実に再現することが可能です。写真や緻密なデザインを鮮明に印刷したい人や、コーポレートカラーにこだわりたい人にはコート紙をおすすめします。また、光沢のある材質は高級感があり、ブライダルなどおめでたい場面での使用にも適しているでしょう。
【デメリット】
コート紙は光沢があるために、自然な風合いを出すことには不向きです。また、コーティングされた紙は平滑な表面となっており、ボールペンや鉛筆で加筆ができず、スタンプを押してもきれいに写りません。紙袋に何らかの手を加える予定がある人は、未晒クラフト紙のほうをおすすめします。
未晒クラフト紙は、「ハトロン紙」や「茶紙」とも呼ばれます。素朴な茶色の見た目と、材質感のあるざらっとした手触りが大きな特徴です。洋紙はパルプを原料とし、漂泊して白い紙に仕上げています。一方で、未晒クラフト紙は名前のとおり化学薬品に晒していません。つまり、茶色い見た目はパルプの色をそのまま表現しているということです。
未晒しクラフト紙は、幅広い用途があります。
汎用性のある材質であり、生活で馴染みのある人も多いはずです。未晒クラフト紙も、コート紙と同じく重くなるほど厚みが増します。なお、紙袋に使用する場合は120g前後が一般的です。
それでは続いて、未晒クラフト紙のメリットとデメリットについて解説します。
【メリット】
原料由来の見た目が、消費者に「自然派」や「エコ」といったよいイメージを与えます。製作工程においても、化学薬品を使用せずに地球環境保護に貢献していることは事実です。企業イメージの向上につながるため、近年非常に人気があります。
紙の強度低下につながる漂白工程がないため、丈夫で破れにくいこともメリットです。さらに、未晒クラフト紙は印刷紙の中では低価格であり、製作コストの削減につながります。
【デメリット】
水に濡れると破れてしまう可能性があり、使用場面や内容物によっては不向きであると認識しておきましょう。
また、茶色の材質がインクの色に影響を与えることがあります。黒や濃い灰色などであれば問題ないものの、黄色や水色といった明るめの色は要注意です。印刷が広範囲となるほど大きく影響を受けるため、デザインとの相性を考慮しなければなりません。
ここでは、紙袋のオーダーメイドする際の例をポイントとあわせて解説します。
業種 | 材質 | ハンドルの種類 | ポイント |
---|---|---|---|
アパレルショップ | 未晒クラフト紙 | ナイロン | 洋服を寝かせて入れられる横長形状が主流です。サイズ違いで複数製作する際も、同一デザインにします。 |
洋菓子・和菓子店 | 未晒しクラフト紙 | 綿 | ケーキやお菓子の出しやすさを重視して、高さは低めにしましょう。デザインは贈答品としての用途も意識します。 |
レストラン・飲食店 | 未晒クラフト紙 | 綿 | 店名をあしらったシンプルなデザインが人気です。マチは、食品パックが無理なく入る100~120cmを目安にします。 |
ホテル・旅館 | 未晒クラフト紙 | 綿 | 多様なサイズのお土産に対応するため、余裕を持った大きさで製作しましょう。形状は正方形が便利です。 |
雑貨店 | コート紙 (150g) |
ナイロン | 縦長形状で、やや深めに製作すると、使い回しがききます。材質はブランドロゴが映えるコート紙がおすすめです。 |
ワイナリー・酒屋 | 未晒クラフト紙 | ナイロン | ワインボトルや一升瓶にあわせて、縦長形状にします。安定性を確保するために、底板も入れましょう。 |
不動産・賃貸会社 | コート紙 (180g) |
ナイロン | カタログや書類関係を入れやすい、縦長四角形が基本です。雨天時の現地見学を想定して、撥水性のあるコート紙を選びます。 |
一般企業 (営業・接待用) |
コート紙 (150g) |
ナイロン | A4サイズに若干余裕を持たせたサイズが主流です。コーポレートカラーで製作して、イメージ定着を図ります。 |
自治体・公的機関 | 未晒クラフト紙 | ナイロン | コストを最重視して材質を選びましょう。書類とペットボトルが一緒に入るサイズにすると使い勝手がよくなります。 |
オーダーメイド発注時には、明確な完成イメージが必要となります。漠然としている場合は、無地の紙袋にデザインを試し書きしてみることがおすすめです。予算とのバランスを考慮しながら、自社のニーズが満たせる紙袋を製作しましょう。
紙袋の材質は主にコート紙と未晒しクラフト紙があります。持ち手はナイロンと綿が、相性に優れています。
コート紙は高級感があり、デザインの再現性に優れている特徴があります。写真や緻密なイラストを印刷する際は、コート紙がおすすめです。一方、未晒しクラフト紙は、自然な風合いで人気を博しています。丈夫で破れにくく、コストも抑えられることが大きな魅力です。
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