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普段何気なく使用される段ボールは、さまざまな要素で構成されています。構成要素の組み合わせによって段ボールの性質が変わるため、各要素の特徴を知ることが大切です。
特に中芯と呼ばれる要素は、段ボールの性質に大きな影響を与えます。もし中芯の特徴を知らなければ、用途に合わない段ボールを購入してしまうことにもなりかねません。
そこで今回は段ボールの中芯について詳しく解説します。段ボールの特徴について知りたい人や、段ボールの購入を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
段ボールは「ライナー」「フルート」「中芯」の3要素で構成されます。それぞれの特徴は以下の通りです。
▼ライナー
ライナー(紙質)は、段ボールの表面を形成する紙のことです。
ライナーには表ライナーと裏ライナーがあり、その間に「中芯」が接着されている状態が、段ボールの基本的な構造です。
ライナーは1平方メートルあたりの重量によって、いくつかの種類に分けられます。
呼称 | 1平方メートルあたりの重量 |
---|---|
K7 | 280g |
K6 | 210g |
K5 | 170g |
C5 | 160g |
ライナーは重量が大きくなるほど、強度も上がります。段ボールの用途に合わせて、適切なライナーを選択することが一般的です。
▼フルート
フルートは、ライナーと中芯を合わせたときの「厚さ」を表す言葉です。基本的には段ボール自体の厚みのことを指しますが、中芯の高さのみを指す場合もあります。
フルートの厚みによって、段ボールに適した用途が決まります。
▼中芯
中芯とは、ライナーに接着されている波型の紙のことです。
中芯の高さによって段ボールの強度が変わるため、段ボールの構造においてとても大切なパーツであるといえます。
中芯の高さが変われば、フルートの厚さも変わるため、両者には密接な関係性があるといえます。以下は、中芯とフルートの関係性を表した表です。
フルートの種類 | Aフルート |
---|---|
厚さ(中芯の高さによって変動) | 約5mm |
中芯の波型数 | 30cm内に34±2個 |
概要 | 一般的によく使われる段ボール |
フルートの種類 | Bフルート |
---|---|
厚さ(中芯の高さによって変動) | 約3mm |
中芯の波型数 | 30cm内に50±2個 |
概要 | 内装箱や小さいもの・軽いものの梱包に使われる段ボール |
フルートの種類 | BAフルート |
---|---|
厚さ(中芯の高さによって変動) | 約8mm |
中芯の波型数 | 30cm内に34±2個と 30cm内に50±2個 |
概要 | AフルートとBフルートを貼り合わせ、強度を高くした段ボール |
フルートの種類 | Eフルート |
---|---|
厚さ(中芯の高さによって変動) | 約1.5mm |
中芯の波型数 | 30cm内に95±5個 |
概要 | ギフト箱などの個装箱によく使われる段ボール |
中芯の高さが変われば、フルートの種類も変わり、段ボールの用途にバリエーションをもたらします。中芯は段ボールの用途を決める大切な役割を担っているといえるでしょう。
段ボールを構造する上で、中芯はとても重要な役割を持つパーツです。中芯の性質しだいで、段ボールの性質も大きく変わります。
ここでは中芯の強度が重量によって変わることや、段繰率(使用率)について解説するため、中芯についてより詳しく知ることができるでしょう。
中芯の強度は重量に大きく左右されるため、まずは中芯によく見られる重量をいくつか確認してみましょう。
中芯によく見られる重量には、以下のようなものがあります。
【中芯によく見られる重量の例(1平方メートル当たり)】
1平方メートルあたり、120gの中芯を使用することが一般的です。
また、180gと200gの箇所に「強化」という文字がありますが、これは薬剤で中芯を硬く強化した「強化芯」であることを意味します。
強化芯にすることによって、重量が変わるわけではありませんが、通常よりも硬い中芯となるため、丈夫な段ボールを作ることが可能です。
中芯の重量が大きいほど、段ボールの厚みも増えるため、強度が高くなります。
重いものが入る段ボールを作りたいときは、重量の大きい中芯を選びましょう。
段繰率(使用率)とは、「ライナーの紙の長さに対する中芯の紙の長さの比率」のことをいいます。
中芯の紙は折り返されて波型となっているため、ライナーと中芯の長さがぴったり合う段ボールを作ろうとすれば、あらかじめライナーよりも長い紙を用意しなければなりません。
中芯の紙がライナーの紙に対してどれくらい長くなるかは、フルートの種類ごとに規格で定められています。
以下は、代表的なフルートの段繰率です。
フルートの種類 | 段繰率(使用率) |
---|---|
Aフルート | 約1.6 |
Bフルート | 約1.4 |
Eフルート | 規定無し |
例えばAフルートの場合、段繰率は約1.6です。そのため、もしライナーの長さが1mだった場合、中芯の紙は1.6m分用意すればよい計算となります。
Eフルートに関しては、明確な規定はありませんが、約1.2の段繰率となることが一般的です。
段繰率を駆使することで、中芯に使われる紙の長さを素早く算出することができます。
中芯を選ぶ際には、重視すべきポイントがあります。
それはライナーとのバランスを考慮して、中芯を選ぶことです。ライナーとのバランスを考慮しながら中芯を選ぶことによって、段ボールの使い勝手をよくすることができます。
ここからは、その理由について詳しく解説します。
中芯を選ぶときは、ライナーとのバランスを考慮することがポイントです。中芯とライナーのバランスが悪ければ、段ボールを折り曲げたときにライナーが中芯の硬さに耐えられず、破れてしまう可能性があります。
そのため、ライナーの強度を考慮しながら中芯を選ぶことは、とても重要であるといえるでしょう。
もし強化180gや強化200gといった硬い中芯を使いたいときは、K6以上のライナーを選ぶことがおすすめです。
中芯とライナーの最適なバランスは、以下の通りです。
【中芯とライナーの最適なバランス】
中芯 | ライナー |
---|---|
120g・160g | C5 |
160g・180g | K5 |
強化180g・強化200g | K6以上 |
ぜひ段ボールを作るときの参考にしてください。
もし「自分の望む用途・強度に合った段ボールがほしい」と考えるなら、段ボール専門のサイトを利用するという選択肢があります。
段ボール専門のサイトを利用するメリットは、以下の3点です。
どこかから段ボールをもらって来て使用することもひとつの手段です。しかし、その場合、必ずしも自分の望む用途に合った段ボールを手に入れられるとは限りません。
自分の望む用途に合った段ボールが欲しいのなら、段ボール専門のサイトで購入することをおすすめします。
商品の種類が豊富なため、用途に適した段ボールがきっと見つかるでしょう。もし自分の望む段ボールがなかったとしても、オーダーメイドで注文することができます。
「用途に適した段ボールを購入したい」という人は、段ボール専門のサイトをぜひ利用してみてください。
段ボールの用途は、使われる中芯によって、大きな影響を受けます。中芯の高さがフルートの種類に関係し、ひいては段ボールの用途に影響を与えます。
段ボールはホームセンターで簡単に購入できる商品です。しかし、段ボールにもさまざまな種類があるため、用途に適していない段ボールを購入してしまうかもしれません。
段ボール専門の通販サイトであれば、豊富な種類の段ボールから、用途に適した段ボールを選ぶことができます。
さらに段ボール専門のサイトであれば、大ロットで割引になる可能性もあります。オーダーメイド製作サービスもあるため、きっと自分の望む段ボールを手にすることができるでしょう。